トラクターの耐用年数とは?減価償却についても解説!

トラクター
屋外に置いてある赤色のトラクター

農作業の効率を格段に上げるトラクターですが、寿命は何年なのか知っていますか?購入して会計処理を行うときには、似ているけれど意味が違う「耐用年数」についても理解する必要があります。

耐用年数を知っておくと、買い替えのタイミングやトラクターの市場価値が分かります。また、実際の稼働年数は適切なメンテナンスによって耐用年数よりも延ばすことができます。

この記事では具体的なメンテナンス方法も含めて、トラクターの耐用年数について分かりやすく解説していきます。

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トラクターの寿命は稼働時間で決まる

トラクターの平均寿命は10〜20年ほど、といわれています。寿命に大きく関係するのは走行距離ではなく「稼働時間」です。稼働時間とはエンジンをかけていた時間のことで、トラクターにあるアワーメーターで確認できます。

寿命を考える際には「馬力×100時間」という指標もあります。国内でよく見られるトラクターは25〜35馬力と数値に幅があるので、所有するトラクターの馬力を当てはめて計算してみてください。一般的には、早く寿命がきたとしても1000時間は稼働するといわれています。

1日に動かす時間が長ければ、それだけ早く寿命を迎えることになります。単純に、稼働時間が1000時間を超えると何かと不具合も出てくるでしょう。エアコンが壊れたり、オイルが漏れたりといったサインが見られたら、早めに修理などを検討しましょう。

農家が知っておきたいトラクターの会計処理

新しくトラクターを購入した場合、どのように計上すれば良いか迷う人も少なくありません。ここではトラクターの会計処理について、減価償却などの用語も含めて分かりやすく解説していきます。

耐用年数とは減価償却ができる期間のこと

トラクターの寿命について調べていると「耐用年数」や「耐久年数」といった言葉も出てくるので混乱することもあるでしょう。この二つの言葉はよく似ていますが、意味合いが違います。

農家を営んでいる人は、青色申告・白色申告といった確定申告を行っていることと思います。白色申告に比べて手間はかかるものの、さまざまな控除を受けられるのが青色申告です。青色申告の場合、トラクターを購入したときに「耐用年数」が会計上必要になります。

耐用年数とは機械・建物などの固定資産について、国が「このぐらいの期間で本来の価値がなくなるであろう」と定めた期間です。申告書を作成する際にはこの数値を用いて、減価償却費として計上します。

耐用年数が会計上の数値を示すのに対し、耐久年数はメーカーが問題なく使えると想定した期間を示しています。耐用年数と耐久年数の数値は違って当然で、さらに耐用年数や耐久年数がきたからといって壊れるわけでもありません。

減価償却とは損益を適切に計算するための手続き

トラクターをはじめ、コンバインや田植え機などの農業用設備の耐用年数は「7年」と定められています。

新しいトラクターを例えば70万円で購入した場合、7年かけて70万円を減価償却するということになります。70万円を分割し、毎年10万円を経費として7年間計上していくのです。

購入者としては一度に70万円を計上しないと損をした気持ちになるかもしれません。しかし、その年の売上が思わしくないケースだと赤字になってしまうことも予想できます。減価償却は一定の安定性のある制度ということができるでしょう。

減価償却というのは損でも得でもなく、業績を正しく捉えるための方法です。時間が経つにつれて資産価値は減っていきます。分割して計上すると収益の変動も少なくなるため、正しい安定性のある業績を見ることができるようになります。

購入したトラクターが中古の場合は、経過年数を加味して耐用年数を算出します。3年使用したトラクターを中古で購入したのなら、法定耐用年数は7で、経過年数は3です。具体的な計算式は以下の通りです。

中古の耐用年数=(法定耐用年数ー経過年数)+(経過年数×20%)

中古で購入するときには減価償却の参考にしてみてください。

トラクターを売るタイミングは耐用年数からも判断できる

耐用年数は買い替えのタイミングを考える目安にもなります。減価償却が終わったトラクターは会計上での価値がなくなっています。つまり、高値で買い取ってもらえる可能性も低くなるのです。

買取り査定ではメーカーの種類以外にも、「何年・何時間使われたものなのか」という点を重視します。稼働時間・期間が少ないと不具合が起きる可能性も低く、メーカーの部品供給もすぐには終了しないからです。

減価償却が終わるまでに余裕のある時期であれば、商品としての価値が高いといえます。修理代がかからないうちに売却すれば、新しいトラクターを購入する資金も生まれやすいでしょう。

こまめに手入れをしているトラクターは耐用年数を超えて長く使えます。しかし、最新のモデルが気になる場合には、市場価値の高いうちに売却するのも一つの方法ではないでしょうか。

トラクターの寿命を延ばすためにできるメンテナンス

トラクターの寿命を延ばすためにはメンテナンスが欠かせません。メンテナンスには日常的に行うものと、定期的に行うものとがあります。長期保管するときには注意事項もあるので、ぜひ参考にしてください。

日々の使用後メンテナンス

日常的なメンテナンスでは、「洗浄」と「グリスアップ」を大切にしてください。洗浄には高圧洗浄機を用います。肥料などに含まれる成分は作物の栄養となる一方で、金属を腐食させることもあります。

泥は固まってしまうと落ちにくくなるので、使用後はなるべく早めに洗浄してください。車体の下、タイヤホイールの内側なども忘れず洗い流しましょう。ただし、パネルやエンジン回りなどは避けなければなりません。水がかかると故障の原因になるからです。

汚れとともに油分も流れているので「グリスアップ」を行います。グリスとは半固体、もしくは半流動性の潤滑剤のことです。ベアリングなど、部品同士が接触する摺動部(しょうどうぶ)にグリスを注入します。月2回を目安にすると労力的にも部品的にも負担が少ないでしょう。

定期的に行うメンテナンス

定期的なメンテナンスの中でも、とりわけ重要なのがエンジン部分の手入れです。エンジンオイルの交換の目安は型式により異なりますが、初回が50時間後、2回目以降が200時間ごとです。

古いオイルを使うとエンジン内部の機能が低下し、故障の原因となります。オイルの汚れを取り除いてくれるフィルタも同時に交換しておきましょう。

バッテリー・ファンベルトの点検と、エアクリーナエレメントの清掃は100時間ごとに行います。年に1回ほど、冷却水の交換とあわせてラジエータスクリーンの掃除もして、エンジンに余分な負荷がかからないようにしておくことも重要です。

タイヤの空気圧・亀裂・摩耗など走行部のチェックも欠かせません。ボルトやナットがゆるんでいないかも忘れず確認します。ミッションオイルの交換は初回50時間後、2回目以降は400時間ごとに行うのが目安です。

土を起こす耕うん爪(ロータリー部)は先端幅が20ミリ以下になっていれば交換時期です。摩耗したまま使うと作業効率が悪くなるので気をつけてみてください。

適切なトラクター保管方法

トラクターにとってサビの原因となる雨風は大敵です。屋根やシャッターのついたガレージに保管しましょう。どうしても屋外にしか置いておけないという場合には、野ざらしにならないようブルーシートをかけてください。

クラッチペダルを踏み込んで「切」で固定しておくこと、ロータリー部を下ろしておくことも大切です。また、タンク内に空間があると水滴ができてサビの原因となってしまいます。必ず燃料は満タンにしておきましょう。

長期保管する際には自然放電によるバッテリー上がりを防ぐため、バッテリーのマイナス端子を外して保管します。必要な箇所にオイル・グリスも注油しておきましょう。冷却水のままではエンジンが凍結割れを起こすので、不凍液を入れる作業も必要です。

大事に使ったトラクターはあぐり家で高く売ろう

法定耐用年数は7年、実際の寿命は10~20年のトラクターですが、使う頻度やメンテナンスによってはそれ以上に長く使えます。型式の古いトラクターが壊れた場合には処分に困ることもあるでしょう。

農機具ランドあぐり家ではどんな状態のトラクターでも買取のご相談をしていただけます。例えば、畑に放置されたまま野ざらしになっているもの、故障してしまったものでも構いません。

耐用年数に余裕がある時期だと買取価格が高い、ということを前述しました。しかし、耐用年数が過ぎたからといって買い取れないわけではありません。日本製のトラクターは丈夫で海外でも高い人気があるからです。

あぐり家はもともと農機具の修理・販売を手がけていた会社です。プロの整備士がいるので修理ができるのはもちろん、トラクターの状態ごとの適正価格も把握しています。高価買取が実施できたり、販売ルートが確保できたりするのは業界ネットワークを活用しているからこそです。

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