コンバインで稲刈りする方法を解説!効率よく刈るコツも紹介

コンバイン
コンバインで稲刈り

効率よく稲刈り作業を進めるために欠かせないコンバインは、さまざまな機能・用途があり、慣れるまでは使いこなせるか不安に感じることがあるかもしれません。

 

ここでは、コンバインの特徴、使い方などの基本的な情報を分かりやすく紹介します。故障を防いで上手に刈るポイントも解説。コンバインでの稲刈り初心者の方は、ぜひ参考にしてください。

 

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稲刈りに必須!コンバインの機能と種類

一台で刈取・脱穀・選別まで

コンバインは一台で刈取・脱穀・選抜の3つの機能を兼ね備えた農機具です。単体の機能を持つ農機具よりも汎用性が高く、稲、麦、大豆などさまざまな作物の収穫に活用できるのが特徴です。

コンバインという名前は、英語の結合させる、組み合わせるという意味の「combine」が由来で、刈取機(バインダー)と脱穀機を組み合わせた収穫機械を指します。

すべて手作業で行っていた農作業が、収穫・脱穀・選別の3つを合体させたコンバインの普及により作業時間の短縮が可能となりました。また、手作業だと散見される雑草イネの収穫ミスも改善され、生産性の向上につながっています。

バインダーとの違い

バインダーは刈取機の別名で、コンバインと同様に稲刈りに使用する農機具です。コンバインよりコンパクトで小回りがきくところから、小さな田んぼや斜面など、コンバインの操縦が難しい田んぼで作物を育てる農家で活躍しています。

コンバインが一台で刈取・脱穀・選別までできるのに対して、バインダーは刈り取りと結束のみのシンプルな構造で、脱穀機能は付いていません。稲を結束した後に乾燥させてから脱穀機で脱穀するため、コンバインよりも早めに稲刈りを始める必要があります。

使用頻度はそれほど高くないため、メンテンナンス次第で長く使用できるのも魅力のひとつです。

コンバインは「普通型」「自脱型」の2種類

コンバインは、とうもろこしや大豆など、さまざまな作物に対応可能な「普通型コンバイン」と、主に稲・麦作に使用される「自脱型コンバイン」の2種類に分類されます。

普通型コンバインは、構造がシンプルでメンテナンスの手間がかからないのが魅力です。
刈取部の交換によりさまざま作物に対応できますが、大型で選別機能が劣るなどの理由から稲刈りにはおすすめできません。

一方、自脱型コンバインは日本独自に開発されたもので、普通型コンバインが刈り取ったすべての部位を取り込むのに対し、こちらが取り込むのは穂先だけです。そのため、稲や米粒を傷つけることなく選別できます。

コンバインは、育てている作物によって普通型と自脱型のどちらが適しているのかを判断して選ぶようにしましょう。

コンバインの基本的な使い方

使う前に必ず点検!

コンバインの出番は収穫時期のみ。前回使ってから1年後、久しぶりに使い始めたら故障していた、といったトラブルは決して少なくありません。使い始める前は、必ず点検をしましょう。

主なチェックポイントはこちらです。
・収穫物の通り道などにネズミや猫が入り込んでいないか確認する
・「刈取部」「輸送部」「脱穀部」「穀粒処理部」「排わら処理部」それぞれの点検
・エンジンオイル、エアクリーナー、ラジエーターの点検
・各部のゴムベルトの劣化状態を確認
・走行部のクローラ、転輪の劣化状態(摩耗など)を点検

目視での点検に加えて、動作確認も忘れずに。

コンバインに長く乗るコツを知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。
▶︎ コンバインの寿命は?故障が起こるタイミング、長く乗るコツを解説

 

農地へ直角に侵入してスタート地点へ

コンバインを動かす前に周囲に人や障害物がないかしっかりと完全確認をしたら、農地に入ります。スタート地点である稲が生えそろう列の先頭にまっすぐ進めるように、そこから向かって直角に侵入しましょう。

クローラー式のコンバインはちょっとした段差でも転倒しやすいため注意が必要です。10cm以下の低いあぜや溝のある圃場に出入りする場合は、低速で直角に侵入するようにしましょう。

10cm以上の大きな段差を超える場合は、あぜの高さの4倍以上ある、あゆみ板を使用します。無理に段差を越えようとすると、転倒して大事故につながりかねません。

基本のクラッチ操作とスピード

・クラッチペダルを踏みながら脱穀クラッチをオンにする
・エンジンがスムーズに回転しているかチェックし、そのまま回し続ける
・刈取クラッチをオンにして、刈刃を下げて位置調整を行う
・稲刈りがしやすいスピードに速度を落とす(1~4速程度)
・クラッチペダルを離して稲を刈っていく
・籾で袋がいっぱいになったら、刈り取りをやめて袋を交換する

コンバインの操作に慣れないうちは安全を優先し、ゆっくりと運転するようにしましょう。「低速の方が籾の取りこぼしが少ない」という話を耳にすることがありますが、稲が倒伏せずきれいに立っていれば、途中で詰まって警告音が鳴らない限り、速度を上げても問題ありません。

反時計回りに植えたラインに沿って条刈り

基本的には運転席をあぜ寄りにし、反時計回り(左回り)にコンバインを操作して外周から稲を刈っていきます。※変形した農地やコンバインの種類、稲の状況によっては時計回り(右回り)運転の場合もあります。

条刈りの「条」とは「列」のことで、田植えの列に沿って稲を刈ることを言います。コンバインによっては2条刈りから最大7条刈りのものまで幅広く販売されており、一度に刈れる量が多いほど価格帯もアップします。

コンバインは機体が大きく、ターンするのにある程度の幅が必要です。そのため、まずは外周を刈取りターンする幅を確保してから、内側を往復して条刈りしていきます。

条刈りのほかにも横刈り、中割りなどの刈り取り方法があり、ご自分の農地やお持ちのコンバインに合わせて、なるべく脱穀ロスの少ない方法を研究しましょう。

 

運転中もツメの位置と藁の詰まりをチェック

作業前後だけでなく、作業中にもツメの位置がずれていないかを必ずチェックしましょう。ツメの位置がずれるとコンバインをまっすぐ直進させることができず、刈り残しが発生します。

刈り残しは後で手作業で刈らなければならず手間がかかるので、できるだけ刈り残しなく効率的に作業を進めることが重要です。

また、藁の詰まり具合も同時にチェックしましょう。

稲刈りによって一度に大量の藁が排出されるため、コンバインが藁詰まりを引き起こすことがあります。藁詰まりに気付かないまま作業を続けると、コンバインの内部にまで藁が入り込んで取り除くのが困難になってしまいます。

定期的にチェックしながら作業を行い、詰まったらすぐにコンバインを停止させて藁を取り除くことが大切です。手で取り除くときは、誤発進を防ぐため必ずエンジンを切ります。

 

籾をトラックに搬出

籾タンクに籾がいっぱいになるとコンバインからブザーが鳴ります。溜まった籾は排出するための筒、アンローダを使ってトラックに排出しましょう。

コンバインをトラックに向けてバックに着けると、距離を調整しやすくおすすめです。その際、アンローダの排出口とトラックの荷口が近すぎると籾が詰まる原因となるため、注意が必要です。

農地から出るときや移動する場合には、必ず籾タンクを空にしましょう。

コンバインの故障を防ぐ3つのポイント

収穫作業は稲の葉が乾いた状態で

コンバインでの稲刈り作業は、雨の日や朝露で濡れている朝一には向きません。

稲が湿っている状態で刈り取ってもうまく脱穀ができず、内部で詰まってしまい故障の原因となります。また、濡れて詰まったゴミを取り除く作業も手間がかかります。

稲刈り作業は、快晴が数日間続いた日で、朝露が乾く朝10時~11時頃から開始しましょう。

 

倒れた稲をそのまま刈るのはNG

強い風雨など外的な力が加わったことにより稲が倒れてしまう「倒伏」は、品質の低下につながるばかりでなく収穫作業の負担が増大してしまいます。無理に作業することで稲が詰まってしまう場合も。倒伏したときの作業ポイントを押さえて刈り取りを行いましょう。

まず、完全に倒伏した稲は重なり合っているため通常よりも乾きにくいため、刈り取り時間をやや遅めにします。

そのうえで「低速副変速」にギアを合わせ、高速立ち上げ機能をオンにします。そうすることで、走行スピードが遅くなる代わりに倒伏した稲を素早く引き起こして刈り取り、脱穀機に取り込めるようになります。

 

雑草はコンバインにも大敵!

雑草が多く生えている状態のまま稲刈りをすると、コンバインの内部に詰まってしまったり、刃を痛めてしまったりして故障の原因になります。

また、雑草のなかには稲と一緒に刈り取ってしまうと選別の際に種を取り除けず、米と混ざってしまうことで品質を落とす恐れもあります。

何より雑草を発生させないことが重要ですが、除草剤などを使用していても完全に無くすことは難しいでしょう。暑いなかでの作業は大変ですが、手作業も含めて雑草の抜き取り、刈り取りを行うようにしましょう。

そろそろ買い替え時かな…と思ったら

正しい使い方を知ってコンバインを使っても思うように収穫できないときや、どうしても不調が改善しない場合は、買い替え時かもしれません。最後にコンバインを買い替える時のポイントをご紹介します。

コンバインの選び方

コンバインを買い替える前に、まずは選ぶときのポイントをチェックしましょう。

①農地の広さに合わせた刈取り面積を選ぶ

コンバインには「〇条刈り」という仕様が明記されており、一度に刈れる列の数が分かります。多ければ多いほど効率が良いようにも思えますが、それは誤り。農地に対して大きすぎるコンバインだと操作しづらく、旋回時などの刈り取り漏れが増えて結局手で刈ることに。個人で購入するのであれば、2~3条刈りで十分な場合がほとんどです。

②作業スピード

〇条刈りと合わせて、コンバインには1時間でどのくらいの作業ができるかが記載されています。想定よりも遅い機種を選んでしまうと刈り取りが間に合わなかったり、反対に想定上のスピードで一気に収穫しても、乾燥器の容量をオーバーして乾燥しきれなかったりすることも。収穫のスケジュールを立てて作業にかけられる時間を確認してから購入しましょう。

③ランニングコスト

コンバインは他の農機具に比べて構造が複雑なため、部品の交換や修理の費用がかかります。そのため、購入時の予算はもちろんですが、購入後のランニングコストも考慮する必要があります。

不要になった農機具を元手に購入する方法

不要になったコンバインや、自宅の倉庫に使わなくなった農機具があるなら新しいものを買うための元手にすることができます。壊れていても買い取ってもらえる場合もありますが、少しでも状態の方が良いことが望ましいので早めに査定に出してみましょう。

農機具の買取ではまずは相場価格を知ることが大切です。たとえば国内の有名メーカーほど需要が高く、高値で買取してもらえる傾向があります。

また、農機具を高く売るためには、査定前に綺麗に掃除する、定期的にエンジンを動かす、屋内で保管する、信頼できる買取業者に依頼するなど、気をつけるポイントがいくつかあります。

以下の関連記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

 

(関連記事)
▶︎ コンバインの買取をしてもらうとき押さえておきたい基本の流れ!
▶︎ 【使わなくなった農機具を売りたい方へ】買取価格の相場は?高価買取のポイント解説

農機具の買取&中古購入はあぐり家へ

コンバインを購入、買い替えたいけれど高くて手が届かず悩んでいる方にはあぐり家の中古販売がおすすめです。人気大手メーカーのものを多く取り揃えており、中古でもプロの整備士がしっかりとメンテナンスしているので安心です。

 

また、あぐり屋ではこれまでの業界ネットワークを駆使して高値買取も行っており、自宅で不要になった古い農機具の買取も可能です。

 

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