
「JAも使わなくなった農機具を買い取ってくれる?」
「一般の買取業者との具体的な違いは?」
農機具の買取を検討していると、このような疑問が芽生えると思います。
結論から述べますと、地域に根付いた総合的なサポートを受けたいのであれば、JA(農協)の農機具買取サービスがおすすめです。
一方、迅速かつ高額査定を求めるのであれば、買取業者が有利でしょう。本記事では、農機具買取を検討している方に向けて、以下を解説します。
・JAの買取サービスと一般の買取業者のメリット・デメリット
・JAの農機具買取サービスを利用する前に確認すべき4つのポイント
JAと一般の買取業者のサービスの違いを理解したい方は、ぜひ参考にしてください。

JA(農協)の農機具買取サービスのメリット・デメリット
JAの農機具買取サービスには、一般買い取り業者とどんな違いがあるのでしょうか?まずは下記の内容を読んで、JAのメリット・デメリットを把握しておきましょう。
1.メリット:地域に根付いた総合的なサポートを提供できる
2.メリット:信頼性と透明性がある
3.メリット:中古農機査定士制度に基づいて買取をしている
4.デメリット:高額査定が難しい場合がある
5.デメリット:買取機種やメーカーが限定される可能性がある
地域により、対応や体制が異なる場合もあるため注意してください。
一般の買い取り業者との違いを把握して、有効的に利用しましょう。
1.メリット|地域に根付いた総合的なサポートを提供できる
JAは長い歴史の中で地域の農業を支えてきました。各地域の需要に沿って、農機具の価値を判断し買取査定を行います。
JAでは総合的なサポートを期待できます。例えば、農機具の整備や買い替えの助言、農業技術の指導などです。
買取だけなく、地域に根付いた継続的なサポートが一般買取業者との違いなので、後々のサポートを重視される方はJAの農機具買取サービスが選択肢になるでしょう。
2.メリット|信頼性と透明性がある
JAは地域に根付いている分、信頼性と透明性があります。例えば、各地域にJAが運営している農機センターがあります。農機センターとは、買取から整備・点検・修理を実施する施設のことです。
各地域に、農機センターという買取を行う施設の所在が明らかにされている点は、信頼性と透明性を評価できる点です。また、後述しますが中古農機査定士という専門知識をもつ担当者が、農機具の適正な査定をすることも信頼性が高い理由の1つです。
3.メリット|中古農機査定士制度に基づいて買取をしている
JAは、中古農機査定士制度に基づいて買取を実施しています。中古農機査定士制度とは、専門知識を有する中古農機査定士を養成して、適正な中古農機具の流通を進める制度のことです。
実際の査定では、中古農業機械査定書というものを用いて、以下のような項目に沿って評価を行います。
・初期の販売価格
・経年評価価格
・点検費
・清掃費
・アワメータ評価
・作業負荷評価
・機体評価
・市場評価
以上のように細やかな項目に沿って査定を実施してくれる点は、JAの買取サービスのメリットです。
参考:JA全農 全国農業協同組合連合会 農機事業
4.デメリット|高額査定が難しい場合がある
査定額が低い傾向にあることが、買取業者との違いです。原因として、中古農機具の販売先が、地域の農業者に限定される点が考えられます。
特に地域に需要のない機種などは、査定額が低くなる傾向があります。機種によっては、処分費用が発生する場合もあるため注意が必要です。
5.デメリット|買取機種やメーカーが限定される可能性がある
JAでは地域の需要に基づいて、主要なメーカーや機種を中心に買取サービスを実施しています。地域に需要のない機種やメーカーは買い取ってもらえない可能性がある点が、一般買取業者との違いです。
どのような機種やメーカーの買取を実施しているかは、お住まいの地域の農機センターに問い合わせてみましょう。
JA以外の一般買取業者による農機具買取サービスのメリット・デメリット
買取業者の農機具買取サービスのメリット・デメリットには、以下のようなものがあります。
1.メリット:高額査定をしてくれる可能性がある
2.メリット:幅広い機種やメーカーを買い取ってくれる
3.メリット:迅速な査定をしてくれる
4.デメリット:トラブルに巻き込まれる可能性がある
企業が運営する農機具買取サービスを初めて利用する方にとっては、JAとの違いが感じやすいかもしれません。
その違いも含めて、詳しく説明していきます。
1.メリット|高額査定をしてくれる可能性がある
JAとは違い、一般の買取業者はと高額査定をしてくれる傾向があります。買取業者は以下のように幅広い販路を確保できているためです。
・全国に店舗展開している
・インターネットで中古農機具を販売している
・海外にも顧客が存在する
また、買取業者は競合企業が多く存在する市場で活動しているため、買取額に関して柔軟に対応できる場合があります。
とはいえ、買取額は農機具の種類や状態に左右されます。農機具を高額査定してもらうためのポイントを知りたい方は、「古い農機具もお宝に!買取価格を大幅アップさせる方法」を参考にしてください。
2.メリット|幅広い機種やメーカーを買い取ってくれる
JAは地域で需要のある主要なメーカーや機種でなければ、査定額が低いまたは買い取ってもらえない可能性があります。一方、一般の買取業者はJAとは違い、以下のように幅広い農機具を買い取ってくれます。
・海外などのマイナーなメーカー
・古い農機具
・壊れた農機具
・農機具の部品
「古すぎて売れそうにない」「壊れているから売れないだろう」と倉庫に眠っている農機具も、一度買取業者に査定してもらってみてもよいでしょう。
3.メリット|迅速な査定をしてくれる
JAとは違い買取業者は、査定や契約完了までが迅速であるメリットがあります。買取業者によって、査定をスムーズにするために以下のようなサービスを提供しています。
・LINE査定
・出張査定
・メール査定
・電話査定
24時間受付をしている買取業者も存在します。他にも、買取業者によっては、出張査定により契約成立した当日に現金を支払ってくれます。
4.デメリット|トラブルに巻き込まれる可能性がある
買取業者を利用する際に注意すべき点は、JAとは違い悪徳業者が存在する可能性があるということです。トラブルに巻き込まれる可能性もゼロではありません。実際に以下のようなトラブルに巻き込まれたケースがあります。
・相場よりも安く買い叩かれた
・査定額と実際の買取額に大きな差があった
・買取代金が支払われなかった
・買取をキャンセルすると高額な違約金を請求された
・しつこい営業をするなどの迷惑行為をされた
近年、訪問買取によるトラブルが増えています。トラブルを避けるには、実際の事例や悪徳業者の特徴などを知っておくことが大切です。
農機具の買取トラブルに関して知りたい方は「農機具買取時によくある5つのトラブル|悪徳業者の5つの特徴も解説」を参考にしてください。
JAの農機具買取サービスを利用する前に確認すべき4つのポイント
JAの農機具買取サービスの利用を検討している方は、以下の4つのポイントを確認しておきましょう。
1.農機具の動作状態を確認する
2.主要な農機具メーカーであるかを確認する
3.サポート体制を確認する
4.査定スピードを考慮する
それぞれの詳細を解説します。
1.農機具の動作状態を確認する
農機具が壊れている状態であると、JAでは買取ではなく無料回収になるケースが多いです。一方、JAとは違い買取業者では壊れた農機具、または古い農機具でも「再利用できる可能性がある」「部品に価値がある」と評価されれば買取を期待できます。
特に需要の高いトラクターやコンバインなどは、価値があると判断される傾向があるため、JAの買取サービスを利用する前に、買取業者に査定を依頼して査定額の違いを把握しておきましょう。
2.主要な農機具メーカーであるかを確認する
JAの農機具買取サービスは一般の買取業者とは違い、地域の需要に沿うことが多いため、クボタやヤンマー、イセキなどの主要なメーカーでなければ、評価が低くなる可能性があります。
一方で、JAとは違い幅広い販路をもつ買取業者であれば、マイナーなメーカーの農機具でも、JAより有利な評価をしてくれる可能性があります。
3.サポート体制を確認する
JAの農機具買取サービスであれば、買取だけでなく新しい農機具の買い替えに対する助言など総合的なサポートを期待できます。
一方で買取業者の場合は、JAとは違い長期的なサポート体制が不十分な業者もある用です。買取業者を利用する際は、事前にサービス内容やサポート体制を十分に確認し、JAとの違いを把握しておきましょう。
4.査定スピードを考慮する
JAは一般の買取業者とは違い、査定から契約完了までに時間がかかる可能性があります。一方、買取業者であれば、即日出張買取や契約直後に支払いができるサービスを提供している場合があります。急いでいる場合は、買取業者が有利になるでしょう。
買取業者を利用する際は、その他にも確認すべきポイントがあります。気になる方は「農機具買取業者の選び方のポイントと失敗しないコツ」を参考にしてください。
JAの農機具買取サービスと買取業者それぞれの特徴を理解しよう
JAの農機具買取サービスか買取業者で迷った際は、以下を基準にしましょう。
・地域に根付いた信頼性と長期的なサポートを求めるのであればJAの農機具買取サービス
・幅広い機種が買取対象で迅速かつ高額査定を求めるのであれば一般の買取業者
あぐり家では、プロの整備士が在籍しているのに加えて、買取から販売後のアフターフォローまで完備しており安心です。LINE公式アカウントから気軽に買取に関して相談できますので、ぜひ一度ご相談してみてはいかがでしょうか。

株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)
1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。