【農家さん必見!】野外作業における熱中症対策6選|WBGTを確認しよう

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「農家が実施すべき熱中症対策は?」
「WBGTってなに?」

農業における夏の野外作業は熱中症リスクが高くなるため、しっかりと対策することが大切です。本記事では、農家の方に向けて以下を解説します。

・野外作業における熱中症リスク
・農作業における熱中症の死亡事故の発生状況
・野外作業における熱中症対策6選
・農作業における熱中症対策チェックリスト
・農作業で活用できる熱中症対策グッズ

熱中症を疑う症状や応急処置についても解説しています。熱中症予防のために本記事を役立ててください。

野外作業における熱中症リスク

農作業などの野外作業は、以下のような理由により熱中症リスクが高まります。

・直射日光を浴びる
・地面からの照り返しがある
・作業着により熱がこもる

他にも、単独作業の場合は体調の変化が見落とされる恐れがあります。とくに広い農地では緊急時の発見や対応が遅れるリスクがあります。

農作業における熱中症の死亡事故の発生状況

農作業中における熱中症の死亡事故の発生状況は、平成23年から令和2年の10年間で257人。そのうち、約87%が70歳以上であるため、特に高齢者の方は注意が必要です。

発生状況の一例としては以下の通りです。

・一人で農作業をしていた
・朝から長時間の作業をしていた
・ビニールハウス内が高温になっていた

熱中症の死亡事故が多い月は7〜8月ですが、3〜6月にも発生しています。熱中症が多い農作業の場所は、全体の約73%が畑および田で、多くは畑で発生しています。
出典:農林水産省 農作業中の熱中症対策について

【農家必見】野外作業における熱中症対策6選

農業などの野外作業における熱中症対策6選は以下の通りです。

1.熱中症警戒アラートを確認する
2.WBGT(暑さ指数)を確認する
3.熱中症を疑う症状が現れたらすぐに作業を中断する
4.気温が高い時間帯や高温多湿な環境を避ける
5.作業前・作業中はこまめに水分補給と休憩をする
6.日頃から体調管理に気を付ける

それぞれの詳細を解説します。

1.熱中症警戒アラートを確認する


熱中症警戒アラートが出ていないかの確認は重要です。熱中症警戒アラートとは、気温が著しく高くなり、熱中症にかかるリスクがある際に発令される警報です。さらに熱中症リスクが高くなると熱中症特別警戒アラートが発令されます。過去に例を見ない危険な暑さであり、熱中症により重大な健康被害が発生する恐れがある状況です。

熱中症警戒アラートは、農林水産省のMAFFアプリにより通知を受けることができます。設定方法は以下の通りです。

1.MAFFアプリをダウンロードする
2.マイページのプロフィール設定画面を開く
3.都道府県と市区町村を設定する
4.push通知をONにする
5.更新する

アプリは最新バージョンにアップデートしておきましょう。そのほかに、環境省の熱中症予防情報サイトからも確認できます。農作業の前に確認してください。

 

2.WBGT(暑さ指数)を確認する


WBGT(暑さ指数)とは、熱中症の予防を目的にアメリカで提案された指標です。気温、湿度、日射・輻射などから算出された指標です。数値が高いほど熱中症になるリスクは高まります。農作業における暑さ指数は、以下のように設定されています。

農業 暑さ指数参考:農林水産省 農作業中の熱中症対策について

熱中症を予防するには、気温よりも暑さ指数を参考にすることが大切です。またビニールハウスなど作業環境によっても暑さ指数は変動するため注意が必要です。各地域の暑さ指数は環境省の熱中症予防情報サイトで確認してください。

 

3.熱中症を疑う症状が現れたらすぐに作業を中断する


万が一熱中症を疑う症状が現れたら、すぐに作業を中断してください。熱中症が疑われる症状は以下の通りです。

・意識がもうろうとする
・手足がしびれる
・手足が冷たい
・めまいや吐き気がする
・ズキズキと頭痛がする
・汗をかかない
・体が熱い
・体がだるい
・まっすぐに歩けずフラフラする

以上が熱中症を疑う代表的な症状です。人によってはわかりやすい症状が現れないことがあります。「熱い環境による体調不良」はすべて熱中症を疑うようにしてください。

熱中症が疑われる場合は応急処置も大切です。涼しい環境へ避難後に水分と塩分を補給して、両側の首筋や脇の下、足の付け根を冷やしましょう。「意識がない」「自力で水が飲めない」「応急処置をしても症状が改善しない」場合は、救急車を要請してください。

 

4.気温が高い時間帯や高温多湿な環境を避ける


気温が高い時間帯の作業は、熱中症のリスクを高めるため注意が必要です。夏場に気温が高くなる時間帯は、13〜15時ごろと言われています。できるだけこの時間の作業は避けるようにしてください。

とくに70歳以上の方は、のどの渇きや気温の上昇を感じづらくなってしまうため、気温が高い時間帯は極力避けてください。ビニールハウスは高温多湿になりやすく、熱中症リスクが高まるため注意が必要です。夏のビニールハウスでの作業は、風通しをよくして可能であれば断熱材などを活用しましょう。

 

5.作業前・作業中はこまめに水分補給と休憩をする


作業前・作業中はこまめな水分補給と休憩が大切です。のどが渇いていなくても20分おきに休憩をして、休憩ごとに毎回コップ1〜2杯以上の水分を補給してください。

「足がつる」「筋肉がけいれんする」などの症状が現れたら塩分が足りていない恐れがあります。食塩水(0.1〜0.2%程度)やスポーツドリンク、塩分補給用ダブレットなどを摂取してください。

休憩は作業着を脱ぎ日陰等の涼しい場所でしましょう。できるだけ肌を露出すると体温を下げる効果があります。作業場所に日よけを設けて日陰作業ができるようにすることも効果的です。作業中も暑さ指数や温度、湿度をこまめに確認しましょう。

 

6.日頃から体調管理に気を付ける


熱中症リスクを下げるためには、日頃の体調管理も大切です。例えば、以下のようなことです。

・暑さに慣れるために日頃から1日30分ほどウォーキングをする
・農作業の前の朝食はしっかり食べる
・睡眠は十分にとる
・体調不良がある場合は「無理に作業しない」もしくは「作業内容を変更する」
・ビタミンB1やカリウム、クエン酸など暑さに強くなるための栄養素を積極的に摂取する
・脱水リスクを高めるため飲酒はほどほどにする

高血圧や糖尿病などの持病がある方は、熱中症リスクが高まります。持病がある方で体調不良がある場合は、とくに無理をしないようにしてください。

 

農作業における熱中症対策チェックリスト

農作業前に以下のチェックリストを参考にして、熱中症を予防しましょう。

・体調不良はないか
・天気予報で1日の気温や湿度の変化を確認したか
・暑さ指数は確認したか
・携帯電話など万が一のための連絡手段を用意しているか
・緊急連絡先を確保しているか
・気温が高い時間帯を避けたスケジュールになっているか
・冷たい飲み物また電解質や塩分を含んだ飲み物を用意したか
・こまめに休憩と水分摂取ができるスケジュールになっているか
・朝食はしっかりと摂ったか

農作業で活用できる熱中症対策グッズ

各企業が農作業で活用できる熱中症対策グッズを販売しています。以下のように各シーンによって使い分けることが大切です。

・暑い時間帯の農作業を避けられない場合
・単独作業における熱中症リスクを回避したい場合
・熱中症リスクを下げるための作業環境を作りたい場合

各シーンで活用できる熱中症対策グッズを解説します。

暑い時間帯の農作業を避けられない場合


熱中症を防ぐのであれば、暑い時間を避けるのが基本です。しかし、農作業の内容などにより難しい現状もあります。その際は以下のような体温調整に役立つグッズを活用しましょう。

【ファン付きウェア】
ファン付きウェアは、体に向けた風により気化熱で涼しくなります。ベストタイプであれば、農作業の支障になりにくいです。

【冷却ベスト】
保冷剤や水冷により体を冷やすベストです。ファン付きウェアと組み合わせるとさらに涼しくなります。

【冷感インナー】
汗が気化しやすい素材や冷感素材が使われたインナーです。

【ネッククーラー】
ファンや保冷剤により首元を冷やすグッズです。首元は太い血管などが多く集まっているため冷やす際には効果的な部位です。

 

単独作業における熱中症リスクを回避したい場合


熱中症予防において単独作業は避けるべきです。しかし、状況によっては単独作業になってしまうこともあります。そのような際は以下のようなグッズを活用してください。

【ウェアラブル端末】
ウェアラブル端末は、体の水分バランスや体温を測定して、休憩や水分補給のタイミングを教えてくれます。農業者が装着したウェアラブル端末と事務所を通信機でつなげるIoTサービスもあります。

【熱中症対策キット】
経口補水液や冷却グッズなどの用品が一式揃ったキットです。いざというときに用意しておくことを推奨します。

 

熱中症リスクを下げるための作業環境を作りたい場合


日陰のない野外やビニールハウスなどは、熱中症のリスクが高まるため、少しでも作業環境を改善することが重要です。以下のような製品を活用して熱中症を予防しましょう。

【エアコンキャビン付き農機具】
トラクターやコンバインには、エアコンキャビン付きの製品があります。エアコンキャビン付きであれば、夏でも涼しく作業ができます。

【WBGT計】
暑さ指数を測定する製品です。暑さ指数は現場により変動します。熱中症予防のためにWBGT計の設置はおすすめです。

【ミスト扇風機】
ミストと扇風機を組み合わせたグッズです。バケツの水を使う水道・電源不要のタイプもあります。ミストのみを発生する製品もあります。

 

真夏の農作業は十分な熱中症対策をしよう

7〜8月の真夏は熱中症のリスクがとくに高まります。まずは、農作業前に熱中症警戒アラートや暑さ指数を確認することが重要です。作業はできるだけ暑い時間帯を避けて、こまめに休憩と水分補給もしましょう。

手足のしびれやめまい、吐き気などの熱中症を疑う症状が現れたら迅速に作業を中断して応急処置をしてください。ファン付きウェアやウェアラブル端末、WBGT計など熱中症対策に役立つ製品も販売されています。

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