【農業で移住】成功するポイントと実態を調査!支援制度も紹介

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地方創生や各地方自治体からの移住支援、農業への若い人からの再注目などによって、農業で移住することを考える人は増えてきています。

農業で移住するにはどうしたらいいのか、どんな人が向いているかなど、移住を本格的に考える前に知りたいことは多いはずです。

ここでは、農業での移住を成功させるために抑えておきたいポイントを紹介していきます。

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農業で地方に移住している人ってどんな人?

農業での移住の前に、自分が移住に向いているかどうかは確認しておきたいものです。実際にどんな人が移住しているのか、具体的な特徴を見ていきましょう。

参照:農林水産省|就農情報ニーズ調査業務

移住したい人の年齢、特徴は?

2020年の9月に行われた農林水産省のウェブ調査によると、調査時点で積極的に移住&就農を準備・検討している人は約0.6%、移住&就農に興味はあるけれどまだ具体的な計画はしていない人が約10.3%でした。

全体で見ると検討している人は1割程度におさまるものの、かなりの人数が移住&就農を検討していることが分かります。

検討している人の性別は男女で大きな差はありません。積極的に検討している人の中では20代の割合が高く約45%と多く、検討している人の全体で見ると現在働き盛りと考えられる40代未満の人が7~8割となっています。

農業経験者というよりも、農業への憧れや田舎暮らしへの憧れといった要素が移住検討のきっかけになっています。

移住したい人の希望する就農形態、自営と就農は同程度

では、移住&就農希望の人はどんな形で農業を行いたいと思っているでしょうか?

専業農家としてやっていきたいと思っている人はおよそ2~3割程度、形態へのこだわりがない人がおよそ5割、そのほかは従業員としての就農を希望しています。

また、移住先としてはほどよい郊外が人気でおよそ6割、地方や田舎での就農を希望する人はおよそ2割と少なめです。仕事とプライベートの両立を希望している人が多い結果と言えそうです。

農業をあきらめた人の理由第1位は「農業は大変そう」

一度は移住して農業をしようと考えていたけれど、検討した結果あきらめた人もいます。農業のイメージによるものと、農業の特性によるものとが多くを占めていました。

特に多かったのは、「農業は大変そうで続けるのが難しそう」という意見でした。その次に「農業の技術や技能がないため」、3番目に多かったのが「農業に必要な土地や資金がないため」でした。

あきらめる人は農業をしたい気持ちがそれほど高くなかったという点と、農業に参入するには資金という課題が大きいということがわかります。

農業での移住で失敗しがちなケース

農業に向いている人、いない人をもっと深堀りしてみましょう。3つのありがちな失敗ケースを紹介します。

思ったよりも農業が大変だったケース

農業をしてみたものの、ノウハウが身に着かずに離脱する人は少なくありません。農業に必要なノウハウは土地ごとにも違い、その土地に合った試行錯誤を重ねつつ、農業知識も更新していかなくてはなりません。

勉強することが苦手、失敗して試行錯誤するのがつらい場合は継続が難しいでしょう。

資金面でうまくいかなかったケース

農業を始める前にも悩みが多い資金面ですが、やはり失敗の原因としても多くを占めます。農業を始めて数年内で収支が安定する人は多くありません。その間に事前に貯めていた貯金が尽きてしまうこともあるでしょう。

うまくいかない場合に頼りになる保険・共済制度などもありますが、それでも対応しきれなくなって継続が難しくなることがあるのです。

移住してしたいことは農業ではなかったケース

農業にあこがれて移住してみたものの、農業は片手間程度に行うのが適していたという場合もあります。実際に農業に興味のある人の中で、副業や週末農家のようなかかわり方を希望している人は多く、ほどよい距離を望んでいることが分かります。移住で一番求めていることが農業ではなく田舎暮らしである人がいるということです。

実際に農業に向いていないリスクを考えると、まずはそのくらいのかかわり方から始めることも良い選択肢かもしれません。

農業で移住を成功させるために必要なポイント

農業移住を成功させるためには、農業でやっていくビジョンを持ちつつ、十分な資金を用意することがまず重要です。資金が十分に用意できない場合は、まずは副業や兼業として少しずつ手がけていきながらノウハウを溜めるとよいでしょう。

さらに、農業のノウハウをあらかじめ勉強しておくと自信が付きます。ただ本を読んだりネットで検索するだけでなく、人から話を聞いてみたり移住を検討している現場に行ってみるなど、地道に情報収集をしてみましょう。



移住を始める前にできることはたくさん。少しずつ始めよう

移住・農業体験やイベントを通じてリアルなイメージ作り

人気の東京郊外エリアでは、たびたび移住のフェアなどを行っていて、農業体験や移住体験を行うことができます。1日体験や1週間程度のショートステイなど、地域によってさまざまな企画が行われています。

負担少なく体験できるため、まだ移住検討段階でも気軽に試すことができます。自分の中のイメージと実際のイメージをすり合わせられることが大きなメリット。そこで出会った人と交流して、今後の意欲形成や情報交換にも役立てられるかもしれません。

補助金制度を確認して資金計画

農業や移住に関しては、さまざまな支援制度・補助金制度があります。自分のしたい農業や移住のスタイルとマッチする補助金を探し、農業のスキル取得のための支援制度を利用して支出を抑えていきましょう。

補助金や支援制度を利用するには、いずれにしても計画を立てていくことが必要ですが、その際に現実的な資金計画を立ててみるのは良い経験です。

まずはチェック!全国で活用できる支援制度

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農業次世代人材投資資金(旧青年就農給付金)

農業をしたいと思っている人に対して、就農前の研修を後押しする資金と就農直後の経営確立を支援する資金を支援する制度です。「就農準備資金」と「経営開始資金」の2種類があり、49歳以下の人に対して条件を満たせば給付金が支給されます。

「就農準備資金」は都道府県が認定している研修機関で研修を受ける人に、最長2年間まで月12.5万円(年間最大150万円)を交付します。

研修終了後に就農しなかった場合などには返還が求められますが、就農の意欲が高く研修で技術を身に着けたいと思っている人にとっては非常に活用しやすい制度です。

「経営開始資金」のほうは新規就農した49歳以下の人に対し、経営が安定するまでの最大3年間、月12.5万円(年間150万円)を交付します。

5年以内に生計を立てられるよう「青年等就農計画等」を作り提出する必要があり、世帯年収が600万円を超えたら支給停止になるなどの条件があります。また、就農を継続できなかった場合には返還が求められますが、就農を続けていく強い意志がある人にとってはとても心強い制度です。

青年等就農資金

新規就農者向けの無利子資金制度です。農業を始める際に必要な資金を3700万円まで無利子で借りられることから、預貯金がなく就農を急ぐ人にとって非常に使いやすい制度です。17年以内に返還すればいいため、無理に返還を急ぐ必要がないのもメリットです。

農業近代化支援金

農業を行っている人が1800万円まで、利子年0.20%(令和2年6月18日現在)で借りられる制度です。なお法人や団体なら2億円まで、農協等であれば15億円まで借りることができます。20年以内に返済すればよく、また借入後の5年間は利子助成があるため無利子で借りることができるのがメリットです。

農業での移住で人気な各自治体の移住政策と補助金制度

各地域で行われている移住政策や農業支援、補助金制度を紹介します。気になる地域の情報をぜひ参考にしていってください。

岩手県:新規就農相談センター

農業の基礎を学びたい人や新規就農者向けに「担い手育成特定資産事業」を行っています。農業移住を考えている人向けに農地付き宅地の案内をしているなど、積極的に移住制作を進めているのが特徴です。

そのほか、農業を体験したい人のための研修や体験なども行われています(2023年度の募集はすでに終了しています)。

栃木県:農業振興公社

オンラインでの新規就農交流セミナーや農業体験会を定期的に開催しています。農業を志す人が情報収集しやすいよう、相談窓口を設けているほか、新規就農者のインタビューを作ってリアルな現場を伝えるなど、さまざまな試みを行っています。

県内の農家で研修ができるよう、研修先を一覧にしてまとめているところがポイントです。

静岡県:公益社団法人静岡県農業振興公社

静岡県では新規就農者を全面的にサポートする体制をとっていて、情報収集から学習や研修、資金確保、農地や住居などの情報支援を行っています。
農業を考え始めたばかりの人のために、一から相談できる窓口があるほか、具体的な就農先の相談ができるようになっています。
研修制度としては短期インターンや1年間の実践研修があります。

富山県:とやま就農ナビ

就農の相談から研修、農地の確保、就農までを全般的にサポートしています。就農したいと思ったタイミングから就農に至るまでの期間等をガイドしてくれるため、非常に分かりやすく道筋を立てられる工夫がされているのが特徴です。

産地ごとの農産物がわかりやすく目安化されているのも親切で、エリア選びの参考になるでしょう。

岐阜県:一般社団法人 岐阜県農畜産公社

岐阜では野菜や花き、飛騨牛や鶏豚などの畜産、稲作など、さまざまな種類の農業がおこなわれています。そんな中、相談から就農までをワンストップで支援するセンターがあり、県全体でさまざまな角度から就農者への支援を行っているのが特徴です。移住のための住居支援や研修制度も充実しています。

島根県:しまね就農支援サイト

島根県では、「バーチャル就農相談会」や「オンライン就農相談会」などを設けていて、農業体験プログラムで新規就農者を支援しています。オンラインでの産地ツアーなどを設けているのが特徴で、リアルな島根での農業を知ることができます。

就農までのパッケージ支援、市町村によっては住居支援なども整っています。

徳島県:一般社団法人徳島県農業会議

徳島県では就農相談窓口があるほか、新農業人フェアーや農地や住宅の紹介などを行っています。最長4か月までの「とくしま就農スタート研修」もあり、就農への強い意欲を持った人に対して農業のノウハウを教えています。

香川県:公益財団法人香川県農地機構

香川県では農業をしたい人のためのワンストップ窓口を設けていて、ウェブからでも相談ができるようになっています。

移住・就農ツアーも開催していて、就農者との交流や農業体験、空き家見学などが行えます。「里親」による研修体制があるのが特徴で、技術指導や相談相手として頼りにできます。

福岡県:公益財団法人 福岡県農業振興推進機構

農業の担い手支援のため、「ふくおか農業体験農園」を行って福岡での農業を試せる仕組みがあります。

先輩体験談や農業の技術習得のための動画など、デジタルコンテンツが豊富にそろっていて、遠方からでもリアルに就農のイメージができます。農林漁業への後押しもしているほか、「福岡アグリ・ウーマン」として農業で活躍している女性の例を多く紹介しています。

農業で移住をするなら、資金を押さえて堅実にスタートするのがおすすめ

農業を行うために移住をするなら、できるだけ初期費用を抑えて不測の事態に備えておきたいものです。農業では土地、設備などにもお金がかかりますが、農機具も新品から揃えようとするとかなりの金額になりがちです。

農業が安定していくまでは、レンタルあるいは中古での購入をすると資金面での不安が少なくなるでしょう。

農機具専門の買取・販売業者のあぐり家では、壊れた古い農機具でも買取を行い、整備士によってしっかりと修理を行っています。すぐに使える状態で売りに出されているため、かかる費用をできるだけ抑えつつ、まだまだ現役の農機具と出会うことができます。

農業で大活躍するトラクターや管理機をはじめ、さまざまな農機具を取り扱っているため、ぜひ1度チェックしてみてください。

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この記事を書いた人

株式会社K・ライズホールディングス 営業本部
桑原 翔
(Kuwahara Tsubasa)

1987年4月生まれ、趣味はパソコンいじりと音楽全般。専門商社の営業職とSaaS(クラウド)のカスタマーサクセスやマーケティング業務を経て、K・ライズホールディングスに入社。営業本部所属で、主に「國丸」「あぐり家」「RiZ」を担当し、各事業のサイトのディレクションやオンラインマーケティングのほか、オフラインマーケティングを担当。

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